ソウル1日目

6月6日(土)曇り


 以前から友人と「韓国でプロ野球を見たいね」という話をしていた。そんな3月中旬、韓国プロ野球の日程表が発表された。羽田空港国際ターミナル友人と一緒に見ていると、6月のある土日にソウル市内のモクトン野球場とチャムシル野球場での試合が、しかも LGツインズとロッテジャイアンツの試合が。ツインズにはかつて日本で活躍したペタジーニがいる。ジャイアンツは韓国一人気のあるチーム。その試合が見られるので行ってみようか、ということで旅行が決まった。
 
 旅行日当日は興奮が止まらないまま8時に起床。霧雨が降っている。旅行日に雨とは。ただソウルの天気予報は曇りなので心配がないが。9時半に家を出る。雨が降り続いているので東京モノレールの駅までバスで行く。バスを降りて大井競馬場前駅へ。ホームに着くとすぐにモノレールがやってきた。それも区間快速のが。ラッキー。流通センターを止まると羽田空港第1ターミナルまで止まらない。早いなぁ。久々に見るモノレールからの風景に心が踊る。
 空港第1ターミナルに到着。外へ出る。本当なら空港第2ターミナル駅で降りるのが良いのだが、運賃が高くなるし、ターミナル間を走るシャトルバスは第1ターミナルを通るのだから、これが正解。
 バスは国際ターミナルへ。国際ターミナルに入り友人を探すがいない。電話をしてみるとまだ京急蒲田付近と。アシアナ航空の行きの機内食早めに来るように注文。で友人が来るまでゲームをして時間を潰す。友人が着たので旅行会社のカウンターで航空券をもらい、アシアナ航空のカウンターでチェックイン。席は窓側をくれた。ありがとうございます。その足で手荷物検査・出国手続きへ。何事も問題なく、また時間も取られず通過。11時前に出発階へ入る。
 さて搭乗時間まで時間がある。なのでメールチェックなどをしにwifi電波のある所を探し回る。ここはyahooワイヤレスが入っているはずなのだが、見つからない。しかしFreeSpotの電波が微弱ながらも来ていたので良し。簡単な調べ事をする。ただメールチェックだけは出来なかった。
 友人のいる所へ戻り、時間を潰す。そして11時45分に搭乗開始になったので列に加わって機内へ入る。入り口でもらった新聞を読みながら動き出すのを待つ。出発時間の12時5分に飛行機は動き出し、10分後には空へ飛び立った。厚い雲の中を飛ぶので少し揺れる。がしばらくするとシートベルト着用のサインが消えたのでゲームをしながら遊んでいると機内食の時間が。意外に早いな。機内食は魚のみ。南蛮漬け風の魚料理とキムチ。さすがは韓国の航空会社。味はそれなり。アシアナは期待してはいけないからね、機内食については。
 食べ終わり入国カード等の記入をしたり、ゲームをする。そういえば座席前にあるパーソナルビジョンが凄すぎる。タッチパネル方式で、たくさんのプログラムを用意している。この辺のホスピタリティは素晴らしすぎる。
 14時ごろに着陸態勢に入り、約10分後に無事着陸。そのままソウル金浦空港の国際線ターミナルへ向かう。モクトン野球場14時25分に機外へ。階段を下りて少し歩くとインフルエンザ検査が。耳に機械を当てて体温を測る。もちろん問題なくクリア。入国審査へ。韓国人列は長かったが、外国人列は短かった。なので早くここを出られる。税関を通過し韓国へ到着である。さぁガイドさんを探さないと・・・すぐに見つかった。女性の方で我々の名前を確認すると外へ、と促される。他のツアー客はいない模様。マンツーマンか。それはそれで良いが、土日のツアーの割には人がいないのでビックリ。
 2階の銀行窓口で円からウォンに両替。今レートが良いので、財布にはお札がいっぱい。お金持ち気分だ。気分だけだが。ミニバンに乗り込み一路ホテルへ。ガイドの方とオシャベリ。当然ながらガイドさんは日本語はペラペラ。しかもなかなか日本を知っている。我々が野球を見にソウルへ来たことを話すと、昔中日ドラゴンズの試合を見に名古屋へ行ったことがあるとか。星野仙一氏のファンだとか。凄すぎるぜ、韓国人。そんな方と韓国野球についての話を聞く。私はそれなりに韓国野球について知っているが、一般の韓国の人はどうなのかなと思っていたらあまり野球に興味がないようで。やっぱり野球熱は低いのだね。日本人が3日中2日も野球を見に行くことに驚いていた。珍しいだろうね、我々のようなバカは。
 色んな韓国の話を聞きながら40分くらいで泊まるホテルであるクラウンホテルに到着。ガイドさんがチェックインをしてくれる。で帰国日は13時20分にホテルロビーにいるように言われる。で帰りの車も我々2人だと・・・。まぁ気を使わないからいいか。部屋へ着き一休みを。
 16時になったのでモクトン野球場へ向かう。ホテルからノクサピョン駅が1番近い駅なのだが、この周辺で賑わいのあるイテウォン駅へ。駅の前のコンビニでビール打席に立つペタジーニなどを購入し地下鉄へ。6号線から4号線に乗り換えてしばらくしているとLGツインズのユニフォームを着た人が。この人はやっぱりスタジアムに行くんだよな。少し気持ちが高ぶる。
 スタジアム最寄り駅のオモッキョ駅へ到着。スタジアムへ。歩いて17時過ぎにスタジアムに到着。もう試合が始まっていた。先週の土日の試合も人が入っているので席の確保が難しいかなと思って指定席を買おうとするが、残念ながら売り切れ。でも一般自由席の券はあったので良かった。韓国は指定席から売れるんだね、と勉強。確かに一般自由席とは3千ウオンくらいしか差がないから、そうなんだろうね。
 球場の中へ入ると1回裏の攻撃中。3塁側で空いている席を探して座る。ここモクトンは、ホーム側が3塁側でビジターは1塁側。今日のビジターチームであるツインズは1塁側。ツインズはソウルの球団なので1塁側は混みあっていたが、ホームのヒーローズ側はそれほど人がいなかった。座って応援団席を見ると、チアガールがいない。ツインズはまだしも、ホームのヒーローズ側にもいないなんて。かなりガッカリ。
 そんなわけでヒーローズ対LGツインズの対戦を見る。 ヒーローズの先発はルーキーのカン・ユング、ツインズはベテランのパク・ミョンファン。どちらにも情報がないのでどういう展開になるか想像がつかなかった。 2回裏、ヒーローズの4番ブランボーオーロラビジョンに映るヒーローインタビュー(元オリックスバファローズ)のソロホームランから始まった試合は派手に進むことになる。3回表にツインズは無死満塁から2番イ・デヒョンがセンター前へヒット。この際センターのイ・テククンが後逸、この間に走者は全員ホームイン。打ったイ・デヒョンも3塁へ。続くチョン・ソンフンがタイムリーヒットで4点目。ツインズが鮮やかに逆転に成功。ヒーローズのカン・ユングは回の途中で降板となった。
 逆転されたヒーローズだが、すぐさま反撃開始。パク・ミョンフォンをノックアウトさせると、ツインズの助っ人外国人リック・バウアーを攻め立てる。無死1・2塁で1番のクラークが同点となる3ランホームランで追いつく。バウアーはこの回もたず降板。チェ・ソンミンへ。この回は抑えるが、4回裏にチェ・ソンミンは1・2塁にランナーを置いたところで降板。イ・ドンヒョンにスイッチ。1死2・3塁になったところで9番カン・ジョンホが犠牲フライを打ちヒーローズ逆転に成功。続くクラークはライト前ヒットでもう1点。6−4とする。5回裏にはイ・テククンとソン・ジンマンにソロホームランが生まれ、6回裏にはクラーク、ブランボー、イ・スンヨンにタイムリーが出て3点。11−4と一方的な試合になる。
 大味な展開になってしまったこの試合。スタジアムも緊張感の抜けた空気が充満していた。最後はヒーローズは選手を入れ替えて調整に。そして試合終了。11−4でヒーローズの勝利。ヒーローズは調子が良いようで順位も中位に上げてきた。ツインズは泥沼にハマりそうな感じだ。
 日本人的から見ると、綺麗になったグッズショップ元オリックスバファローズのブランボーやツインズにいる元読売ジャイアンツのペタジーニの4番対決に目が行ったが、今日のところはブランボーが勝っていた。この2人、ホームラン王争いにも加わっていて、今後も目が離せない助っ人になっていた。ちなみにこの時点でペタジーニは打率も4割とトップにいた。
 ちょっと大味な試合になり、残念だった。でも友人はペタジーニが真面目に野球に取り組んでいるところを見て、真面目になったんだねと感心していた。昨年見た時もそうだったので私は驚きはなかったが、やっぱり日本時代の彼を知る者からしたらビックリだよね。
 20時50分ごろ試合が終わる。再度グッズ売り場へ。そういえば去年はスタジアムの暗い所でひっそりと机の上でグッズを売っていたので、それから考えると売り場の大変化にビックリした。
 人の流れに乗ってオモッキョ駅へ。地下鉄でトンデンモン運動場へ向かう。30分くらい乗っただろうか、ようやく目的地に着いた。友人からテレビでよく見る韓国の食べ物の屋台を見たいというリクエストでここまで来た。外に出てビックリ。私にとってのこの周辺のランドマーク的存在のトンデンモン野球場が壊されていた。また夜なので土地勘が思い出されず苦労。道に迷ったりする。友人にはかなり迷惑をかけてしまった。そんなことがありながらも、トンデンモン運動場跡地の周りにある屋台街を発見。この辺の屋台街もかなり変わっていた。1年で大きく変わっていくこの地帯。変化が激しすぎる。でも何とか食べ物の屋台を発見。とりあえず友人のリクエストに応えることが出来た。この屋台のメリット・デメリットを説明する。違うところで食べようというトンデンモン付近の屋台群結論が出たので屋台街を離れる。博多の屋台街とは違って、作る所と食べる所には外気から守るものがないから衛生面について気を付けないといけないのだよね。
 トンデンモン運動場駅近くの韓国料理屋で夕食。お互い球場でビールとトッポギを食べていてお腹が膨れていたので軽めに。私は石焼ビビンバ、友人は冷麺を頼む。冷麺は麺が丸ごと来て、店員さんがハサミで分割する。日本で見る冷麺とは違っているので驚く。やっぱり本場は違うね。
 食べ終わって地下鉄を乗り継いでホテルへ。部屋に行く前にコンビニに寄ってビールとつまみを買う。この辺は外国人相手のカラオケ屋があるのだが、何か怪しい雰囲気を感じてしまった。こういう所に日本人のオッサンが足を運ぶのだろうね。でも客引きはいないので安心はした。
 部屋に戻ると0時過ぎ。さすがに友人は疲れていた。シャワーを浴びてからビールを飲んでいると、NHKのチャンネルからスポーツニュースが。日本の野球の結果を見入る。ワールドカップアジア最終予選の日本戦は、と思ったのだが、この番組は日本では22時台のもの。だから放映はされず。残念。でもネットから日本勝利を知ったので良し。1時を回りテレビを消して寝る。

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