バンコク1日目

5月23日(火)晴れ


 川崎フロンターレがインドネシアのアレマ・マランを破りACL(アジアチャンピオンズリーグ)の決勝トーナメントに進出が決定。残りの試合はタイのバンコクで行われるバンコクユニバーシティ戦。Jリーグのリーグ戦の最中のため多分控えのメンバーで試合に臨むだろう。そんな控えだらけの試合も見てみたい。それにバンコクへ行く機会なんてそうそうない。だから行ってみたい。
 そんなわけで急遽バンコクへ向かうのだった。

 いつも通り朝早い出発の日は寝ない。なので一晩中起きたまま過ごし、5時半頃に家を出る。スカイライナーシンガポール航空の機内食1号にて成田空港へ。1号は京成船橋には止まらないんだね。おかげで早い。6時半に出た電車は7時半くらいに成田空港に到着。HISのカウンターへ向かい、航空券を受け取る。そして今回お世話になるシンガポール航空のカウンターへ。Gエリアにあるシンガポール航空のカウンターは少し混んでいたが、それなりに早くチェックインが出来た。
 よくよく考えると今回まだ旅行保険に入っていない事に気が付いた。初めての街だし、東南アジアの怖さもあるので安い保険に入る。案外早く、簡単に手続きが出来るのでビックリ。その後ATMに入金し、8時ごろ出国手続きへ向かう。
 いつも並ばされる手荷物検査は簡単にスルーできたが出国審査で待たされる。というか私の1つ前の男が色々と時間がかかっていて、少しムカツク。ちゃんと準備して並べや! 結局その男だけで5分以上かかる。横の列に並び直すわけにはいかないし、イライラしっぱなしだった。
 で私は問題なく審査完了。で出発状況を示す画面を見ると乗る飛行機は9時15分と出発時間が早くなっていた。まぁ早く着くのは問題ないか。でもまだヒマなので免税店めぐりを。途中スタバでラテを飲む。フラフラと歩きながら出発の42番ゲートへ着いたのは8時半すぎ。まだ時間があるので前日に買っておいたパンを食べながら時間を潰す。ボケっとしていると、何故かタイ語の本が買いたくなった。言葉が全くわからない国だからか、不安になってしまっていたのだ。なので近くの免税店でタイ語の本を買う。
 8時50分頃搭乗開始。列が出来てはいるが、急ぐ必要性もないので列がはけるまでイスに座って待つ。そして新聞を片手に機内へ。9時15分頃に飛行機は動き出す。珍しい。グルグルと回って15分後に飛び立つ。飛び立つとキャビンアテンダントが機内食のメニューを配る。メニュー表が豪華で驚く。今までの中でダントツにサービスがよい。英語・日本語・タイ語別にメニューが書かれていて、きめ細かなサービスを感じる。その後出入国カードをバンコク、スワンナブーム空港内貰って記入。面倒なものだった。
 ゲームをしながら時間を潰していると、11時半に機内食タイムが。インターナショナルと和食が選べる中、和食を注文。牛肉の味噌照り焼がそれなりに美味しい味。機内食の中ではレベルが高い方。デザートのアイスもこれまた良し。満足しました。ホスピタリティから何から何まで素晴らしい。納得の料理でした。
 しばらく寝ていると着陸体制になるというので起きる。時計を現地時間に合わせて着陸を待つ。ちなみにタイと日本との時差は2時間。現地時間13時15分着陸。昨年出来上がったばかりのスワンナブーム空港に到着した。ゲートに到着し、少し歩いたら入国審査。近い! 近いのは良いのだが、入国審査の列がなかなか進まない。客も審査官も手際が悪い。どうもうまくいかないものだ。
 預けた手荷物を受け取り、14時過ぎに外へ。取りあえず現地のお金が欲しいのでATMでお金を下ろし、エスカレータを降りて1階のタクシー乗り場へ。乗り場前の係員に目的地を告げタクシーに乗る。タクシーに乗ると運転手がメーターを倒さず400バーツで行くよ、というのでそれに乗っかる。でも実はメーターを倒してもらった方が安かった模様。こういうのもアウェーの洗礼。しっかり受けましょう。ちなみに空港のタクシー乗り場から乗る場合、50バーツの手数料も取られるので結局450バーツかかったのだが。
 空港からバンコク市内地へ進む。一般道から路地に入ってホテルが見えてきたので下車し、歩いてホテルへ向かう。タクシーで40分かかった。渋滞有り無しでも実際はそれくらいなら十分らしい。それにしても蒸し暑い。水が足りない。
 今回泊まるファーストハウスに到着。一応小綺麗なホテルである。受付でチェックイン。部屋の鍵を受け取り部屋へ。部屋は10階と一番上、でも路地の中にあるホテルなので街の風景は何にも望めず。その点はまったく期待はしていなかったのだが。荷物整理スタジアム前で川崎サポーターを出迎える現地に日本人の方々をしてからベッドの上でノンビリしたり、テレビを見ながら時間を過ごす。
 16時10分頃部屋を出る。水が欲しかったのとお金の引き出し、そしてバンコクユニバーシティ対川崎フロンターレの試合を見るために会場へ向かうのだ。セブンイレブンで水を買ってからホテルに戻り、フロントで試合会場になるロイヤルタイアーミースタジアムと住所と名前をタイ語に翻訳をしてもらおうと思う。がフロントの人たちは場所がわからないと言われる。パソコンや電話を駆使し場所を探す。私としたらロイヤルタイアーミースタジアムかアーミークラブの英語からタイ語への翻訳だけでもを知りたいだけなのだが。そんなわけのわからないところで試合をするの、とビックリ。20分くらいかかってようやく翻訳が終わる。かなりのご足労をかけてしまい、申し訳ございませんでした。
 書いてもらったタイ語のロイヤルタイアーミースタジアムの名称と住所を持ってペップリー通りを歩き、パタヤイ通りへ。タクシーが来たので止めて、メモを見せる。場所がわかるようなので行ってもらう。タクシーは街中から少しずつ離れて行く。そして20分くらいで軍の基地があるところに到着。ここから歩けば着くという。この通りはタクシーが頻繁に走っているので帰りの足は問題なさそうなので帰りの交渉をせず降りる。
 軍の施設の中に入り、さまよいながらようやく今日の試合会場である、タイロイヤルアーミースタジアムに到着する。まずはチケットを購入。ACL用のチケットを作っていた。が残念な事にグループリーグの4チームのチームエンブレムが載っているのだが、川崎のだけは10年前の昔の物。そこだけはしっかり作ってください。これもアウェーの洗礼か。
 まだ時間がメインスタンドを陣取る川崎サポーターたっぷりあったのでスタジアムを1周してみる。そんなに大きくない。少し汚いかな。普段はあまり使われているような感じはしない。外からスタジアムを眺める。イス席はメインスタンドのみで他はコンクリートの長いす。2万人入るとかと言われてはいるけど、そんなに入りそうな気配はない。今日の試合は消化試合で、タイ人のタイサッカーリーグに対しての興味が低いそうなので、試合開始30分くらい前になっても人が少ない。むしろアウェーの川崎の方が人が多そう(タイ在住の富士通の方々が多く足を運んでくれたらしい)。スタジアムを見てみるが、軍隊の施設という事もあり食べ物屋が1つしかない。何とも寂しいスタジアムである。スタジアムに入り、イスに座る。観客席はメインスタンドしか開けていない。要はそれだけしか人が入らないということだろう。
 18時、まだ日が高く、蒸し暑い中試合が始まる。試合開始から5分くらいで気が付いた。どうして東南アジアのチームサッカーはチンタラしているのかと。暑くて動けない。日本風のいわゆるプレッシングサッカーは体力が無駄に消耗してしまうし、暑すぎて走れない。良くわかった。川崎の選手動きがモッサリしている。プレスが出来ていない。日が高い前半は体力温存なのか。そんな中、17分に川崎は原田が直接FKを決めて先制する。がこの得点でますます動きがモッサリしていく。カウンター狙いなのか。流れは作っているのだがなかなかパスが繋がらず、逆にパスカットから危ない場面も生まれたりもする。少しヒヤヒヤもするが、カウンターを狙っていたようで35分、右サイドを突破した飛騨が倒されPKに。キッカーはチョン・テセ。が蹴ったボールはGKが止める。川崎のホームゲームでは再三再四のセーブをしていたGK。その実力を見せつけたようなプレーだった。そしてその4分後バンコクユニバーシティは右サイドからセンタ試合開始前の川崎イレブンリング。ゴール前にフリーでいた選手のヘディングシュートがゴールネットを突き刺し同点に。この時DFの佐原が負傷し、若手の薗田を投入するという苦しい展開にもなる。前半は1−1のまま終了し後半へ。両者ともにスピード感がない印象だった。
 後半になると日も暮れて、幾分か過ごしやすくなる。ただ暑いのは変わらず。プレーが中断するたびに関塚監督から「水を飲め!」という大声が響いた。後半からシステムを替えてきた。3−5−2から4−2−3−1にし、トップのテセをポストに2列目からの飛び出しを狙う作戦に切り替える。川崎は2点目を狙いに攻撃をしかける。前線からのプレスや激しいチャージでボールを奪いチャンスを演出する。それが実ったのは63分、テセがDFの裏を付くプレーで交わすと右サイドをドリブルで突破、ゴール前にグラウンダーのクロスを流す。ゴール前ではバンコクDFと競りあい倒されていた西山がいた。ボールは西山の頭に当たって方向が変わりゴールネットへ。川崎はラッキーな形で逆転に成功する。その後も選手を入れ替えシステムを変更しながら果敢に攻める川崎。守りでも攻めの姿勢を貫き相手の攻撃の目を潰していく。そして試合終了。2−1で川崎の勝利。よく戦った、川崎の選手たち!
 試合が終わって10分くらいで照明が消される。勝利インタビューもないまま。インタビューボードが悲しく置かれていた。暗くなったロイヤルタイアーミースタジアムを後にする。多分「これからの人生でもう一生来ないであろう」場所に別れを告げて。
 止まっていた夜のタイ・アーミークラブタクシーに乗りこむ。とりあえずスカイトレインのパタヤイ駅まで走ってもらい、そこから夕食が食べられそうな店を探しながらホテルへ戻る計画を立てる。タクシーを降りて歩く。がこの駅からホテルへ向かう道にレストランはなかった。というか20時だというのに閉まっている店が多い。結局何も食べずにホテルまで到着。部屋に入りテレビを付けるとACLの別リーグの城南対山東が行われていた。この試合は気になっていたので見入ってしまう。60分を経過して2−0で城南がリード。城南は勝たないといけない試合で勝っている。凄いなぁ。そんな事を思っていたら城南に3点目が。決定的な得点が決まったので見るのを止める。さすがにお腹が空いたので外へ。
 どこかにレストランがないか、とサイアム方面に足を運ぶ。屋台はあったのだがレストランはない。しかも途中でスコールに出会ってしまう。傘持っていないよ・・・。歩道橋で雨宿りをし、小降りになったので目の前にあった伊勢丹に直行。もしかしたらフードコーナーがあってそこなら店が開いているかな、と目論見があったのだが、残念ながら閉店準備中。なのでサイアムパラゴンという隣のショッピングモールへ向かう。でサイアムパラゴンに到着。フードコーナーへ行くもここもやっぱり閉店していた。さすがに22時になると終わってしまうのか。もう何でも良いから食べる物を、と探していたところ売店の中にベトナム料理屋が。ご飯だぁ・・・。売れ残っていた生春巻きと春巻きを購入。この際どんな春巻きだろうが関係ない。お腹が空いているのだから。
 ホテルへ戻りシャワーを浴びてからようやくの食事。ビールに春巻きを食べながらテレビを見る。明日はもっとまともな料理が食べたいなぁ、と思う。
 0時過ぎに明日の予定を立てながら寝る。

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