ソウル2日目

6月21日(日)晴れ

 朝8時に起きる予定だったが目覚ましを鳴らしたのに起きられず。結局10時に目が覚める。しまったやってもうた。韓国の競馬新聞朝から競馬だったのに。急いで競馬新聞で1レースの出走時間を調べると、11時20分と書いてある。もしかして寝過ごしは正解だったのか。まぁ体を休めたし、今日の夜もしっかり眠れないのだから、良し。
 10時40分にチェックアウト。荷物を持って競馬や野球を見にに行きたくなかったので預ける。少し手が軽くなった。
 忠武路駅まで歩き、地下鉄2号線に乗る。11時20分競馬公園駅到着。1レースには間に合わなかったが問題なし、と。もっとも今日の競馬場観覧はあくまで時間潰しと探索が中心。馬券を買うことを目的にしていないのだから。
 地下鉄の駅構内にある新聞売り場で1誌購入。普段は何もないのだが、競馬開催の日だけは競馬新聞を売っているようだ。おまけに黒ペンも付けてくれた。駅から橋を渡ってアーケードの下を通って競馬場入り口に。この道にも競馬新聞は売っている。券売り場で800ウオン(800円くらい)を支払って中に入る。以前来たときは競馬非開催日だったので念願だった人のいる競馬場に入ることが出来た。
 まず新しい建物の方のハッピーヴィレ4階にあるという外国人専用コーナーへ。ここの席に座って競馬を見たかったのと外国人向けの英語で書かれた馬柱が欲しかったのだ。特に求めていたのは後者。何せ昨日の夜に競馬新聞を読みながら、ハングルばっかりで馬名だけでなく騎手名も読めない、と嘆いていた。なのでこれがあれば少しは馬券検討が出来る。ここで騎手を見て日本から遠征している倉兼騎手とオーストラリアで騎手デビューし、今ソウルで短期騎手免許を取得している富澤騎手がどのレースに乗るのかを理解。よしよし。で見ると倉兼騎手と富澤騎手が共に 3レースに乗る。これは楽しみだ。パドックに張り込み出走馬と両騎手の写真を撮ろうと思った。が倉兼騎手は前レースに乗っていたためパドックで騎乗せず。富澤騎手のみしか撮れなかった。ただ倉兼騎手地下鉄にある新聞売り場はまだ他のレースにも乗るのでそのときに撮ろう。
 でその倉兼騎手が3レースで勝利。いい所を見られた。良かったね。倉兼騎手はかなりの騎乗数があり、もちろん勝利数も重ねている。実力馬にも乗っていて、信頼されているのが良くわかる。日本の騎手は実力があるというのを実証してくれているのが嬉しい。別の日本人のために道を作っている感じがした。
 倉兼騎手の勝利を見届けてからハッピーヴィレにある食堂で昼食を取る。この建物は面白く、1階から4階まで同じ場所に食堂がある。そしてメニューもほぼ同じ。どこでも同じ味が楽しめる、ということか。どこでも同じみたいだし、と少しすいていた店に入る。メニューはハングルのみなのでわからないが、入り口に写真付で料理名が書かれていたので、それを思い出して指差し注文。うどんとキムチ焼きご飯を食べる。普通に美味しい。こういう所の食堂の料理は当たりと外れが大きいのだが、ここは大当たりだ。4階に上がり食堂でトッポギを買って外国人スペースへ戻る。今日のレース結果を見ながら傾向を眺める。どうやら人気のある馬が勝つ傾向にある。人気は裏切らないということか。確かに数レースを見たが、着差が大きく離されることが多い。出走馬に力差があるようだ。また斤量も同じなので基本的にはハンディキャップレースにはなっていないみたいだ。
 席に座りながらレースを見たり競馬新聞を読んで予想してみたりする。途中まで見ていて、馬券は少しだけ儲けが出た。それは良かったのだが、韓国競馬は基本的にハングルがわからないと何も出来ない。馬名も騎手名もわからない。それに血統も韓国血統が多く、血統に関する資料がないので傾向がつかめない。かなりハードルが高い感じがした。ただ人気のソウル競馬場の置物ある馬が勝つようなので人気どおりに買っていればそこそこの儲けが出るみたい。あと先行する馬がそのまま残ってしまう点も多く見受けられた。あくまでも数時間滞在しての感想だが。
 レースコースはダートコースのみ。ただ日本の砂とは確実に質が違う。土っぽい感じか。力は要りそうである。1周1400mくらいなのかな。ビックリしたのが1700mのコース取り。内側にもダートコースがあるのだが、スタートから3コーナーまで内側のコースを取り、4コーナーを回るところで外側の本コースに。そんな方法を取るのか、とビックリさせられた。世界の競馬はまだまだ未知なところが多い。
 また競馬場内にはグッズショップがあったが、特に面白みがあるグッズはない。これぞ韓国競馬だ、というのがなかった。日本がグッズ販売に特化しすぎているのは十分承知だが、やはりオリジナルなのがあって欲しい物だ。他にも馬事博物館という韓国の馬の博物館がある。韓国の馬装文化を知る資料や物が並んでいる。中はあまり広くはないが、勉強になるものばかりだ。私は日本人でありながら、日本の馬装歴史には疎い。だから日本との対比が出来ないのだが、かなり歴史的なものが多いのを感じた。一度は目を通した方が良いスポットではないだろうか。朝鮮を通じて馬具なども流れていると思うと壮大に感じるし。
 15時45分、競馬場を出る。地下鉄を乗り継いで16時半に蚕室の総合運動場駅に到着。改札を出て運動場方面へ歩くと、野球グッズを売っている店が。ここでロッテチャムシル野球場ジャイアンツのスティックバルーンとユニフォームを購入。これがあれば応援に乗れるぞ。地上に出て、駅近くにある野球グッズ店に。ここは韓国の野球チームのグッズをほぼ揃えており、多分韓国一の品揃えではないだろうか。この店は私の心を非常に動かす。気が付いたら昨日見たハンファイーグルスのビジター、サムソンライオンズのホームのユニフォームを買っていた。恐るべし。後から思えば他にも欲しかったユニフォームがあったのだが、それは次回以降の宿題にしよう。でもあれだけの物を見ると欲しくなるのは当然である。
 そんなわけで蚕室(チャムシル)野球場に来ました。
 チケット売り場で内野席の席を購入し、スタジアム内へ。この日はソウルのワールドカップスタジアムで韓国対北朝鮮のワールドカップアジア3次予選がある。だから観客席は空いているのでは、と思ったらビジターである3塁側は満席。ロッテ人気は凄いとは聞いていたが、ここまで人気があるとは。何せホーム側であるLGツインズ側までロッテファンが流れ込んでいるのだから。
 17時プレーボールのLGツインズ対ロッテジャイアンツの試合を見る。スタジアム外で時間を取りすぎたせいでプレーボールから少し遅れてのスタジアム入場になったのだが。
 試合はいきなりロッテペース。1回表に元オリックスブルーウェーブのガルシアが満塁ホームランで4点。2回表にもタイムリーヒットなどで3点。序盤で7−0とロッテの一方的な試合になる。だからロッテ側はお祭り騒ぎ。試合中にもかかわらず応援団がウェーブを促したり。その後両者共に0行進だが、8回表にロッテジャイアンツのチアガールロッテは韓国代表でもある李大浩の3ランホームランでダメ押し。10−0でロッテの勝利で終わった。そういえばツインズには日本でも活躍したロベルト・ペタジーニがいた。シーズンの途中から加入なのだが、ヒットも打っていて溶け込んでいるようだった。またDH出場なのだが、ベンチ手前にある投球練習場の中で素振りをしたり真面目であった。真摯に野球をしているようだった。あの日本の末期は何だったのだろうか。
 試合は一方的だったのだが、応援は両者共に面白い。やっぱりPAを使っての応援なのだけど、ロッテ側は日本人もよく知っている曲が流れる。ビューティフルサンデーやオブラディオブラダ、極めつけは釜山港へ帰れが流れる。だから日本人でも簡単に応援に入れる。この曲が流れるとロッテファンのテンションが上がりまくり、大声で歌う。こんな光景を見ていると韓国野球は楽しいなと改めて感じる。衣装替えもあって、チアガールが踊りを見せる。少し年齢が高いかな、と思わせるがそれでも見ているだけでも目の保養になる。LG側も負けずに頑張っているがやっぱり相手が悪い。ただどっちも楽しく応援している。異文化に触れて大満足であった。
 でこの蚕室は昨日の木洞とは違って大きい。コンビニが入っていたり、食べ物ブースも充実。ホームチームのグッズもたくさん売っている。プロの野球場に来ているなと感じられるし、食に関しては文句はない。やっぱりここはいい野球場だ。日本の野球ファンもこのレベルなら誰も文句は言わないだろう。
 10−0試合終了後、ファンに挨拶する両チームと一方的ではあったが、試合は3時間程度で終了。早かったなぁ。日本と違ってテンポが良いからかな。そして試合が終わったら電光掲示板の表示がすぐに消えてしまった。この切り替えも早い。
 しばらくスタジアム内でノンビリしてから外へ。先ほど行った野球グッズの店に寄ってロッテの復刻ユニフォームを見るがサイズが合わず断念。あぁ欲しかったなぁ、と思っていたら地下鉄の構内の店に合うサイズの復刻ユニフォームを発見。買ってしまう。ちょっと衝動買いだったが、良い物を買えたと満足する。
 地下鉄に乗って明洞へ。今21時10分。集合時間まで時間が中途半端に余っているので困る。お金もほとんど持っていないし、お腹も空いていない。なので明洞をぶらぶらと回って時間を潰しながらホテルへ。時間も22時とそれなりに使ったので良し。ホテルに預けていた荷物を受け取って、中身の整理。そしてコンタクトを外してからホテルのパソコンでネットチェック。
 22時40分頃に係りの人がホテルへ到着。バスに乗ってもう1つのホテルに寄ってから仁川空港へ。外は真っ暗なので何も見えない。だから寝ていると空港に着く。ここは24時間空港と聞いていたが、人っ子おらず。また案内板を見てみるとこの後飛ぶのは2本くらい。24時間ではないのか。
 0時に航空会社のカウンターが開き、チェックイン。そして空港の真ん中くらいにある出国手続きの所へ行き、また戻るように出発ゲートまで歩く。もっと利便性をシーンとしている仁川国際空港内考えて欲しいのだけどね。とにかく歩かされた。途中の店は開いていなく寂しい。が1件コーヒーショップが開いていた。ここで時間を潰そうと思ったが日本円が使えず、またカードも使えない。残念。そのままゲートまで歩きなおす。そしてゲート前でパソコンを開き、打ち込みをする。
 1時25分に搭乗開始、45分には飛び立った。する事ないので寝るが、すぐに起こされる。寝た気がしない。3時40分過ぎに羽田空港に着陸。すばやく歩いて入国審査を受ける。そしてターンテーブルに来る荷物を待つ。が来ない。かなり待たされる。これでは早く入国審査を受けた意味がない! 20分近く待ってようやく荷物を受け取る。空港内のバスに乗って第1 ターミナルへ電車かモノレールを待つことにする。がなかなか駅へのシャッターが開かない。どうしたものかと始発の時間を見ると5時を回らないと電車は出ない。今4時30分。早く帰りたいのに。待つのは面倒になったのでタクシーで帰宅する。メーターは深夜料金になるが仕方ない。イライラしながら帰宅。
 そして仮眠を取ってから仕事に行く。
 今回の旅行は前回できなかった野球や競馬が見られてよかった。が時間の制約が大きかったのも事実。寝る時間だったり、休める時間が少なかった。こういった弾丸ツアーも面白いが、今度はゆっくりと出来るのにしたい。
 それにしてもメインだった韓国野球が面白かった。国が違うだけでこんなにも文化が違っているとは。それを満喫できたのが大収穫だった。また韓国野球に触れたい。今度はロッテジャイアンツの本拠地である釜山に行こうかな。
 私の韓国旅行はまだ終わりにはならないようだ。

終わり

 

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