台北3日目

7月13日(木)雨

 9時に起床。外は大雨と強風。鬱な気分になる。テレビで台風情報を見てみるとどうやら確実に上陸しそうな勢い。ますます鬱。今日の予定を立ててから大雨の外へ出る。民権西路駅近くのドトールで朝食。台湾のドトール(本物)日本よりは多少安い値段設定かな。
 地下鉄を乗り継ぎ10時50分に市政府駅に到着。ここから目的地まで無料バスがあるそうなのだが、来ないので有料のミニバスに乗って行く。歩いても行ける場所なのだけどね。目的地のタイペイ101に着く。ここは世界一高いビルで、ここから見る台北の風景は格別であるそうな。が今日は風景なんか楽しめるわけがないのだが。
 5階にある展望台入り口で料金を支払い(350台湾ドル)、エレベータに乗る。展望台が混んでいたら入場制限があるのだが、今日は空いているようである。また景色はよく見えませんよ、と言われる。エレベータが着たので乗る。東芝製のエレベータは37秒で89階の展望台まで上がる。とても早いのだが耳鳴りはしない設計をしているそうで、ハイテクぶりが垣間見られる。
 89階の展望台に着く。外を眺めるが景色は見られない。近くは大丈夫なのだが、遠くは全く見渡せない。これではここに来た意味がないではないか。でもこの場所に来れただけでも十分と割り切る。1周した後、インフォメーションでガイド機を借りる。無料でしかも日本語バージョンもある。さすが観光名所である。ガイド機のガイドを受けながらもう1周。何となく楽しめた。1時間ほど滞在する。
 エレベータを降り、展望台を後にする。4階にあった本屋で立ち読み。13時過ぎに地下1階のフードコーナーへ。中華はもちろんの事、日本食から韓国、インドやシンガポール料理の店が50近くある。さながら屋台街みたいな感じだ。色々とあり、美味しそうなのでどれにしようか迷うが、山東風味噌かけソバとお寿司を食べる。今度は東南アジア系の料理をチャレンジしてみようかな。雨中の台北101
 食べ終わってから外を見ると、風と雨が強まっている。そんな中、タイペイ101の外観を写真に取りたくなったので外へ出る。雨でズボンと靴が水でビチャビチャに。それでも市政府の公園近くで写真を取る。再びタイペイ101へ戻り、無料バスの乗り場を発見。これで駅まで行ける。列に並んでバスを待ち、バスに乗って市政府駅まで行く。
 地下鉄やシャトルバスを乗り継ぎ、昨日行った大葉高島屋で眼鏡屋で出来あがった眼鏡を受け取った後、地下にあるスーパーでお茶のティーパックをいくつか買う。その後お茶専門店でお土産用のお茶を買う。空港の免税店の品揃えは多分悪いだろうから、ここで買っておいた方が賢明だろう(実際そうであった)。
 17時ごろホテルに到着。ホテルのフロントで今日の野球はやるのか、と聞くと中止と言われる。台風直撃なのだから当然か。まぁ中止を見込んでいたけど。でも今回の旅行最大の目的であった野球観戦が出来ないのは、残念である。次に来る時に楽しみは取っておくか。部屋で買った荷物を整理をしながらNHK-BSで野球(阪神対広島)を少し見る。
 18時前にホテルを出て台北駅へ。台湾国鉄の要所である台北駅を見学する。地下鉄の駅から地上に上がり着いた駅舎は薄暗かった。中には色んな店舗がある。マッサージ店や回転すし屋、セブンイレブンなどがある。そんな中向かったのは鉄道グッズが売られている店。台湾の鉄道グッズがいっぱい置いてありなかなか見どころあり。鉄オタにはたまらない店だ。
 この店の隣には弁当屋があり、いくつか弁当が並んでいる。その中にトートバックに入ったアルミ製の弁当を発見。これ欲しかったのだよね。残り1個を取り購入。 300台湾ドルと他のものより高いが、袋と器は後々に使える物ので高くはない。弁当を持って切符売り場前にあるベンチに腰かけて、弁当を広げて夕食。弁当は2段になっていて、上の段には排骨肉と野菜、下の段には炊き込みご飯が。上の段の物を炊き込みご飯の上に乗せていただく。台湾の駅弁もなかなか美味。本当ならこれを野球場へ持っていって食べようと思っていたのだが。なんでこんな場所で食べているのだろうか。悲しい気分に。でも美味しいからチャラという事で。台北駅の鉄道グッズ屋
 食べ終わり、台北駅を出て、台北地下街へと向かう。洋服店街を抜け、ゲーム屋でゲームを見て歩き、台北地下街の外れの方まで歩く。目指すのはfatimaidという名の喫茶店。でもここはただの喫茶店ではない。台北では2店目となるメイド喫茶なのである(ちなみに第1号はすでに閉店)。ネットでこの店の情報を得て、台北の中で行ってみたかった場所の1つであった。台北のメイド喫茶はどんなのだろうか、ワクワク気分。
 店の前に到着。店の上には秋葉原駅の看板が。またディスプレーにはケロロ軍曹がいる。アキバ系というか日本をアピールしているようである。少しためらいがあったが店の扉を開く。ここで日本語で「お帰りなさい、ご主人様」と言われたら即倒していたであろうが、中国語で挨拶をされたのでホッとする。席に座りメニューを見る。中国語の下に日本語がある。すげぇ、とビックリする。日本人の客も来る事を意識しているのだろうか。アイスコーヒーを頼もうとしたが、ソフトドリンクを勧めてくる。飲み放題だからこっちの方がお徳ですよ、と言っているのかな。じゃあソフトドリンクとクッキー5個ね、と注文をする。
 店の中にはオタク系の雑誌があり、台湾版のファミ通も置かれていた。手に取り読む。オールカラーでゲームの紹介をしている。雑誌の文字は中国語だけどゲームは日本語。そのアンバランスさが凄い。そういや日本製のゲームがいっぱい売られていたけど、もちろん日本語表記なのだよな。こっちの人たちは本当にゲームを楽しめているのだろうか、と心配になる。
 読んでいるうちにクッキー到着。ほぉ、温かい。これは焼きたてだね。こういうサービスはいい。作り置きのクッキーを出すのではなく、焼き立てを出すなんて。レベル高い。飲み物もなくなったらすかさずメイドさんがお代わりいかがですか、と来る。またメイドを台北のメイドカフェ・FATIMAIDしっかりと演じている。メイドさんの衣装も可愛らしいし、メイドさんは可愛い子ばかり。メイドさんのレベルも高いね。店の雰囲気も落ち着ける良い空気を作りだしている。食べ物のメニューは少し物足りないけど、日本の店と比べても遜色ない素晴らしいメイド喫茶である。このレベルの高さは並ではない。感動してしまう。この店に来るためにまた台湾に来たいと思わせるくらいの店であった。どうしてこんなにレベルの高いメイド喫茶を台湾の人が作れたのか謎であった。その謎はその後簡単に解けた。
 何とこの店のオーナーと話せるチャンスが。オーナーさんは日本語が喋れて、会話には不自由なし。それもそのはず。オーナーさんはフィギュア会社の人で、日本のおもちゃメーカーと取引をしているのだから。日本のオタク業界をよく知り、日本のメイド喫茶の歴史にも詳しかった。で台湾でもメイド喫茶を広めたいという気持ちで開店させたそうである。だからレベルの高い店を立ち上げられたのだな、と納得。店の中にはフィギュアがいっぱい並んでいるのだが、これらは台湾でフィギュア文化を広げるために置いている、と言われる。この店には2つの目的があるのだ。オーナーさんは凄い野心家なんだな。いい話を聞かせてもらいました。
 21時半頃地下街を出る。雨はもう降っていない。歩いて中山駅方面へ。昨日見つける事が出来なかったマッサージ屋を探そう。フラフラと歩いていたらようやくマッサージ店が並ぶ所を発見。ようやくマッサージを受けられるぞ。どこでもいいや、とある店に入る。足裏マッサージと肩のマッサージを計60分受ける。足裏は気持ち良かったが肩のマッサージは痛かった。でもかなり軽くなった。いい気分で日本に帰れるね。
 タクシーに乗ってホテルに到着すると23時過ぎ。明日は朝早い。シャワーを浴びた後、荷物整理。帰国準備を整えてからテレビを見る。もう台風の影響はない感じ(ちなみに台風は台湾直撃。20時頃に上陸した。でもこの時間を機に雨が止んだ)。これで落ち着いて寝られそうだ。でも5時間程度しか眠れないが。

 

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