香港3日目

12月13日(日)晴れ

 7時半に携帯電話のアラームを鳴らすが、グダグダしていて結局8時半に起床。ゆっくりと着替え外へ。スタンドで新聞を購入しスタバへ。シナモンロールとマフィン、モカホットを注文をし新聞を読んだり、メールチェックをしながら時間を過ごす。九龍塘駅の掲示板
 10時前に部屋に戻って本格的に競馬場に行く荷物を用意して出掛ける。地鉄で九龍塘まで行き、東鉄に乗り換えて馬場駅へ。まだ時間が早かったせいか馬場駅を経由電車がなかなか来なかったが。でも11時前に沙田競馬場に到着。メンバーエリアチケットを購入、中に入る。まずはレープロを購入。毎年この日のレープロは売り切れるのが早い。日本人が買い溜めしていくからね。だから早めに購入しておかないと。で駅方面に戻り、コンコースにある香港国際レースデーのグッズ売り場へ。ブルゾンが欲しかったが、お金が無かったので断念。でも記念軍帽だけは購入。これはなかなかカッコイイのでしばらくお気に入りで被りそう。
 1年振りの沙田競馬場なので場内をぶら歩く。何か面白い物がないかな、と。特に無かったのだが、ここでも香港ジョッキークラブ125周年の記念ブースが。だから125周年という中途半端を何故祝うのだろう? ただ去年香港競馬博物館で見た沙田競馬場の模型があったのは感動。これを見るとこの競馬場がよくわかる。この模型は、欲しい。
 競馬場探索をしていたらいつの間にか1Rのパドックの時間になっていた。早いなあ、時間が経つのは。
 今回の旅行は貧乏旅行なのでお金がない。だから馬券は国際レースのみ、と決めていたので1〜3Rは特に見ていもいない。ただこの日は比較的人気のある馬が来ているかな。そうそう3RはJRAトロフィーだった。勝ち馬にはもちろんJRAからトロフィーが贈られていた。引き上げてきた4着のジャガーメイルでも条件馬のレースなのだが。
 4Rは香港ヴァース。日本からはJaguarMail(ジャガーメイル)が出走。昨年3着馬だし一応は注目している。が今年は少し相手が悪い気がする。というのも3年連続凱旋門賞2着のYoumzain(イギリス)やBCターフ4着のSpanishMoon(イギリス)がいるし。香港の代表格はVivaPataca。実績馬ではあるが、本来なら香港カップ向きだし、最近の成績も悪い。ここは消しかな、と考える。
 レースは最後の直線でJaguarMailが一旦は先頭に。ただ早仕掛け感があるので最後までスタミナが残っているか、勝負根性の弱さが出ないか。その不安的中、残り200Mで失速気味。そこをSpanishMoonと3歳牝馬Daryakana(フランス)が。Daryakanaがわずかに先着してゴール。今年のヴァース優勝はDaryakanaだった。
 その後ろではJaguarMailがまだ頑張っている。が後方からKasbahBliss(フランス)が猛追してくる。残ってくれと祈りながらゴール。写真判定に。一体どうなる? 3着に残っていてくれ、と必死に願うが叶わず。JaguarMailは4着。一応SpanishMoonからの馬連が当たったものの、ワイドで買っていたJaguarMail絡みはパーに。おのれスミヨン、許すまじ!
 そういえばこのレースのパドックでプレブルに大ブーイングが飛んでいた。それもそのはず、2R、3Rと続けて単勝1倍台の人気馬を豪快にふっ飛ばしているのだから。さすがは香港熱いぜ!
 5Rは香港スプリント。さて迷う。人気馬をふっ飛ばしているプレブルが乗るのは1番人気のSacredKingdom(香港)。休み明けの前走は叩き台としては良かった。でも力の衰えも隠せない。騎手が今日絶不調だし。でもこの馬は外せないと、オーストラリア勢であるパドックのローレルゲレイロAllSilent、ApacheCat、アメリカからの参戦CaliforniaFlagまでを注目しておいた。日本から参戦のLaurelGuerreiro(ローレルゲレイロ)は昨年の成績が悪かったので気にもしなかった。 レースは私の不安をよそにSacredKingdomが圧勝。2回目の制覇である。強かった。そして2着争いは熾烈。後方から追い込んできた香港代表のOneWorldがわずかに差し切り2着、3着にはこれまた香港代表のJoyAndFun。4着にも香港馬GreenBirdieと香港馬が上位独占してしまった。この距離は地の利があるにしても香港馬が強すぎる。
 2着のOneWorldは2年前の1Rに出走していた馬。あの時国際レースの協賛企業であるキャセイパシフィック航空はワンワールド所属だからこの馬が勝つ、と言ってから2年。その馬が香港スプリントで2着に来たのだから嬉しい気持ちもあった。が馬券を買い損ねていたので悲しい気分にも。
 日本馬LaurelGuerreiroは強引に逃げるも直線失速し13着。去年も大敗、今年も大敗。観光気分ですか、日本のスプリント王は?
 6Rはそもそも出走表をよく見ていなかったのだが、パドックにいたら見たことがある馬がいた。出走表を見ると、勝利飛駒・・・JoyfulWinnerじゃないか。安田記念3着の経験もあるJoyfulWiiner。何で第2班のレースに出ているの? ビックリする。注目してレースを見るが後方のまま。あの鬼脚はどこに行ってしまったのだろう。悲しい思いだった。
 このレース前にロイ君とようやく合流。待ち合わせの時間になかなか来ないで電話をしていたのだが。私はパドックで写真を撮るので一緒にレースを見る場所だけを確認して再度別れる。
 7Rは香港マイル。ここには日本馬はいないが注目が盛りだくさんである。GoodBaBa(香港)が香港マイル3連覇達成できるか。そして新勢力であるHappyZero(香港)がそれを阻止するか。はたまたこのレースのために南アフリカからコーツィーを呼び込んだEgyptianRa(香港)が逃げ残るのか。はたまた4月のチャンピオンズマイルでGoodBaBaを負かしたSightWinner(香港)レイをつけた優勝馬GOODBABAの一発か。香港馬ばかりが注目になるが、とにかく見所が多いレースである。人気はHappyZeroが一番人気でGoodBaBaは二番人気。でもこの次が単勝オッズ10倍を超えてしまうのだから香港人もこの2頭のどちらかが勝つだろう、というのが伺える。
 レースは直線大外から一気に伸びてきたGoodBaBaがHappyZeroらを差し切ってゴール。あまりに強い、まさに横綱相撲であった。圧巻のレースであった。本当におめでとう3連覇、である。2着はHappyZero。初距離に不安があったがここまで走るとは。今後の香港のスプリント・マイル界はこの馬を中心に回りそうだ。そしてこのレースも香港馬が上位独占していた。
 8Rはメインである香港カップ。頭数は少ないも面子は揃った。昨年の覇者EagleMountain(イギリス)、今年のQE2Cを勝っているPresvis(イギリス)、凱旋門賞4着のVisionD'etat(フランス)など。対する香港馬は香港ダービー馬Collectionが代表格と少し心細い。日本からはQueenSpumante(クイーンスプマンテ)が。この馬は出るだけ、と思っていたので気にもしていないが。
 レースは前走エリザベス女王杯で逃げ切ったQueenSpumanteが大逃げを打つが直線で失速。この馬なりにベストを尽くしたレースだったので良かった。そして直線でVisionD'etatが抜け出すとそのままゴール。完勝であった。2着には香港の期待を一身に受けて1番人気だったCollectionが。3着にPresvis。
 この3着Presvisに私は怒り心頭。この馬の単勝、馬連流し馬券を持っていた。なのに・・・このファロン、俺が説教している! Fuck You! せめて2着まで来てくれよ・・・(涙)。
 馬券はさておき、メインとなる今年の香港カップも本当に良いレースだった。こんなレースが見られて大満足である。引き上げてきたVISIOND'ETATただ馬券を当てて少しでも良い気分で帰りたい気分に。次のレースと最終レースの出馬表を見るが、どうも荒れそうな雰囲気はない。考えていると9Rが始まる時間に。9Rの第1班は来年の香港のクラシックレースを騒がせそうな雰囲気があるBeautyFlashが圧倒的1番人気で勝つ。問題は2着。来たのはArmadaである。日本の競馬ファンにも馴染みがあるこの馬が2着だったのだ。ここ最近のレースでは不振続きで国際レースにも選出されず。もうこのまま落ちていくのだろうと思ったら。思わず仰け反ってしまった。馬券買わないで良かったぁ。
 最終レース、何とか当てたいと考えた私は馬連とワイドを1点ずつ購入。どちらも1番人気のAlarveが来てくれないとパーである。今日の流れだと1番人気でも問題ないと思う。いや信じる。その信じたとおりAlarveが1着。気になっていた馬が2着と3着、しかも馬券通り来てくれた。ありがとうございます、香港の競馬の神様。収支的には大マイナスだったのだが、最後に馬券が当たって満足できた。
 レース後は香港カップ前に合流していたロイ君たちと一緒に毎年お馴染の国際レースセレモニーを見る。このセレモニーを見るために香港に来ていると言っても過言ではない。とにかく感動させてくれるイベントである。大型ビジョンには海外出走馬の香港入りから国際レースウィークの流れが流れる。水曜日のインターナショナルジョッキーも当然あるし、土曜日のセールもある。どの映像を見ても所見なのに素敵に感じる。そして画面を縦に4分割して閉会セレモニーの国際レース4つを同時放映。どのレースも感動的に見えるのは何故だろう。とにかくカッコイイ。心の涙腺は崩壊しっぱなしである。映像が終わると今度はバグバイプバンドの演奏、そして花火。音楽に乗って花火が飛ぶ。もう空は真っ暗。冬の空に舞う花火に私の心はクライマックスまで上がる。また香港に来ないと、来年もこの場でこの花火を見るんだ。毎年そう思う。そして今年もそう思った。また来年、会いましょう!
 本当に香港国際レースは私の心を強く揺さぶる磁力を持っていると改めて実感する。競馬って良いね!
 セレモニーが終わる。競馬場でロイ君たちと別れてから考える。馬場駅と火炭駅、どっちから帰るかと。普通なら馬場駅なのだが、電車がなかなか来ないし、混み具合が凄い。また馬場駅出発にすると電車賃もかかる。なので火炭駅まで歩く。4コーナー沿いの入場門から外に出て人の流れに任せて歩く。火炭駅は人が多くなかったが、ホームに来た電車には多くの人が乗っていた。日帰りでシンセンに買い物をしに行っていた人が多いのか。とくかく混んでいた。どっちを選んでも混みあう電車に乗ることになるようだ。
 沙田駅と九龍塘駅でかなりの人が降りたので終点に向かう時には乗客は少なくなっていた。このまま終点まで乗っていたかったが、旺角東駅にて用事があったので下車。新世紀広場というショッピングモールへ行き、泰昌餅店でエッグタルトを購入。再び旺角東駅へ戻り電車に。
 09年に西鉄がホンハム駅まで進出したのを契機に東鉄が再び尖東駅からホンハム駅を始発駅に変更。そして西鉄もホンハム駅を始発駅に変更。その結果ホンハム駅で電車を乗り換えることに。それは別に良いのだが、西鉄の電車の本数があまり多くない。また電車によってはホームを跨がないといけない。今までは競馬場から尖沙咀まで電車1本で行けたのが、ダメになる。ちょっとこれは痛い。香港のクリスマスイルミネーション夜景やはり九龍塘駅経由が競馬場へ行くのには良いのか。尖沙咀が少し不便と感じる。西鉄に乗ることがないだけにやっぱり痛い。でホンハム駅で終点なので降りて、ホームを移動。西鉄の電車に乗り換えて尖東駅で下車、歩いて重慶マンションに到着。友人の馬券の戻りを両替。
 部屋に戻って荷物を置いてから街中歩き。ハーバータウンでお土産のお買い物。昨年家族に好評だったレバノン王朝御用達のチョコレート店というPatchiでチョコレートを購入。そしてヴィクトリア湾のプロムナードから香港島の夜景を楽しむ。毎年香港島のビル群のクリスマスイルミネーションは楽しみにしているので。そして今年こそは綺麗な夜景を写真に収めるのも目的。そのついでにペニンシュラホテルのイルミネーションもカメラに。この上品なイルミネーションは心に焼きついた。さすがはペニンシュラである。
 重慶マンションに戻り香港での今年最後の料理はインド料理。当然タージマハルである。泊まっている部屋からすぐの店でもあるのだが、ここのカレーは美味しいから。ココナツミルクが入ったカレーのチキンマドラスとライス、お腹も空いていたのでスパイシーな鶏焼きであるチキンティッカとインドビールを注文する。やっぱり美味しい。特にチキンマドラスは絶品である。ココナツミルクの甘さとカレーの辛さが絶妙で本当に病み付きになる。久々感があったので何故だろうと思ったら去年12月には来ていなかったことが判明。そりゃ懐かしい感じであるわけだ。
 食べ終わってからゲストハウスのフロントで部屋の鍵のデポジットを。
 部屋へ戻りシャワーを浴びてからビールで今日を締めくくる。ビールを飲みながら本格的な帰りの荷物整理を始める。今回もなかなか大変だった。今回はカバンを多めにしておいたのだが、それでも大変なことに。荷物が多かったのでキャリーバックは航空会社に預けることに決める。
 競馬番組を見ながらビールを飲み、1時過ぎに就寝。明日は早い。

 

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