韓国2日目

9月22日(木)晴れ

 旅行出発前に韓国旅行公社が主催する外国人旅行者のためのプサン行きの無料バスの乗車券を取得していた。朝8時出発。そういうわけで6時50分に目覚まし時計を鳴らす。が昨日の寝る時間が遅かったので二度寝をしてしまう。目覚めたら7時半。しまったぁ! 急いで着替えて外へ。ただ出発は8時、間に合うわけがない。でも努力はしたい。通りに出てタクシーに乗る。がこの時間は交通渋滞が多いソウル。そんな中タクシーのドライバーさんは頑張ってくれた。飛ばして走ってくれた。でも無料バスの出発地である光化門前にタクシーが到着したのは8時10分過ぎ。当然バスはいなかった・・・。
 落ち込むが考えてみると光化門には初めて来た事実。時間はないが少しだけ、と光化門付近を歩く。それと同時に今日の今後の展開を考える。光化門
 プサンに行くのは確定事項。ではどうやっていくか、である。飛行機、KTX、バス・・・結論から言うとバス。というのも今回の旅行は普段通りの貧乏旅。KTXや飛行機に乗るお金がない。しかもゲストハウスから光化門までタクシーに乗っているし。安い移動手段を選択するしかないので。
 地下鉄に乗って9時前に高速バスターミナル到着。地下からバスターミナルのあるビルに上がって一直線でチケットセンターへ。9時30分発のバスのチケットを確保する。時間が少しあるのでバスターミナルを見学。まだ時間が余ったのでロッテリアに行ってコーヒーを飲む。飲みながらまだ朝ご飯を食べていないことに気が付く。いつご飯が食べられるかな。
 出発5分くらい前に乗り場へ。バスは来ていた。チケットを見せて乗り込む。座る・・・何この座り心地の良さは! 韓国は高速バスが発達しているのは知っているが、こんなに座りやすい席のバスが走っているかと驚く。
 バスターミナルは高速道路にほぼ直結しているので出発するとすぐに高速道路を走る。ようやく一安心したようで寝てしまう。1時間ほど寝ていただろうか、目が覚めて外を見たらのどかな田舎の風景が広がっていた。当たり前なのだけど、韓国にもこんな景色があるのか、と改めてビックリしてしまう。日本と同じような山や畑、緑に囲まれた田園が見られたことに嬉しくなってしまう。
 途中サービスエリアで休憩、14時にプサンの高速ターミナルに到着。ここは一度来ているので知っている場所。そんな場所があるのっていいね、と思わず感動。ロッテジャイアンツミュージアムとショップ
 で朝から何も食べていないのでここで食事をするか、とバスターミナル内の食堂でご飯。ビビンパブを注文。で来ました、ビビンパブ。でも食堂のオバちゃんが何かを言っている。当然言葉はわからないので何なんだろう? と悩んでいたら、他の人が食べ物が来たらお金を払っていた。そうか、前払い制なのね。ビビンパブの料金を払ったら、オバちゃんがわかってくれたのね、ありがとう、という素振りを見せる。色んなことを学んでいます。ビビンパブは当然美味しかったです。
 食べ終わって地下鉄の駅へ。地下鉄を乗り継いでサジク駅へ。ここまで来ると勝手知ったる土地。足が自然と動き出すと、目の前にはプサン・サジク球場。今日お目当ての場所に到着する。
 着いたとはいえ、まだ試合開始には早い。でもここですることがある。それはスタジアム内にあるロッテジャイアンツミュージアムとショップでの買い物。どうしても行ってみたい場所だった。ようやく来られた。
 敷地内に入り、まずはミュージアム鑑賞。韓国プロ野球が始まってからずっと続いているロッテジャイアンツだからこその歴史をしっかり感じる。例えば韓国一になった時のトロフィーや今までのユニフォーム、レジェンドと呼ばれる選手たちの写真を見るといかに凄いチームなのかを改めて勉強できる。他にもプロリーグ開幕時には漢字が使われていたのだが、ここ最近のにはハングルが使用されているなどの韓国文化を感じられたり。野球を通じて文化や歴史も知ることも出来る。
 1階に降りてショップへ。グッズを買いたいわけなのだが・・・思っているよりグッズが少ない。仕方ない、シーズン終了間際だから。でも最低限でもユニフォームが欲しいのだが、欲しいタイプのがない。とりあえずNewEraの帽子を購入しここを離れる。サジクスタジアム
 離れるが、今の時間は16時。まだ時間がありすぎる。時間潰しにスタジアム周辺を歩くが、特に面白い所が無く結局スタジアム前のマクドナルドへ避難。そこでとあることを思い出す。確かロッテデパートにロッテジャイアンツグッズを置いていることを。ここプサンのソミョンにあるロッテデパートなら場所はわかる。今すぐに出れば試合開始には当然間に合う。どうするか?と悩むが、悩むなら行け!と飛び出す。
 地下鉄を乗り換えてソミョン到着。地下でロッテデパートと繋がっているのですぐに着く。でロッテジャイアンツグッズはどこにおいてあるか、である。あるのならスポーツグッズのフロアだな、と向かう。フロアを歩いて歩いて・・・見つけた!特設売店のようなロッテジャイアンツグッズショップ。でもユニフォームがしっかりと揃っている。ホーム、ビジター、サンデーは当然としてオールドのホーム、ビジターまでも。ありすぎなので悩む。全部欲しいが、そこまでの資金はない。検討の結果選手名プリントのオールドホームを購入。選手はイ・デホ。デホさんは大好きな選手。欲しかったユニフォームだし、しかもデホさんの名前入り。これはいい買い物だ。買ったらオールドビジターユニフォームのストラップも貰う。これは凄いプレゼントでした。
 大満足の気分で再びスタジアムへ。先ほどはまだ閑散としていたが、試合開始30分前となるとファンで溢れ返っている。人がいっぱいでワクワクの気持ちが更に高まって興奮する。打席に立つイ・デホ
>  でファンさんから頂いたチケット引き換えの紙を持って交換機械の前に。が最後のパスワードで悩む。この番号は聞いていないから。散々悩んで係りの人にも話を聞くがよくわからない。なので最後の手段とチケット販売所に並んで売り場のお姉さんにチケットを出してもらおうとするが、上手くいかない。がここで頭がひらめく。そうだファンさんに聞いてみよう。ファンさんが購入してくれたのだから、パスワードもファンさんが知っている。とファンさんに電話、電話機を売り場のお姉さんに渡して話をしてもらう。その結果、チケットを手に出来た。嬉しかったぁ。ファンさんと売り場のお姉さんに感謝。  ようやくスタジアムに入る。でもまずはスタジアム内のグッズショップへ。ここはオシャレな造りをしている。外のはまた違ったスタイルがいい。フラフラ歩いていたら、ホームのオーセンティックユニフォームが!しかもサイズもピッタリ!しかも最後の1個!これは買うしかない!と購入。オーセンティックは持っていなかったのでいい買い物。でも今日着るユニフォームはオールドの方だけど。
 席へ向かう。昨日ファンさんから話を聞いていてはいたが、ま・さ・かフィールドビュー席だとは!日本でもこういう席で試合を見たことがないのに。ただ韓国ではあんまり人気がないのか、また平日のせいか、3塁側はあんまり人が入っていない。こっち1塁側には人がいるが。
 席に着いたら試合が始まる寸前。良かった、間に合った。ロッテジャイアンツのチアガール
 今日の試合はロッテジャイアンツ対SKワイバーンズ。火曜日からの3連戦の最終戦で最後の直接対決でポストシーズンに向けて非常に大切な試合。どちらのチームも勝てば2位当確になりそうな重要な試合である。
 試合はロッテジャイアンツが3点先制するも、試合巧者のSKワイバーンズがすぐに2本のホームランで1点差に。その後の緊迫した展開が続くが、7回裏均衡が破れる。ランナー2人を置いて4番イ・デホの3ランホームランがレフトスタンドへ。苦しかった中で欲しかった追加点。しかも頼れる兄さんの一発で選手もスタジアムも一気にヒートアップ。こうなると流石のSKワイバーンズもどうにもならない。7点を取って10-2に。ビッグイニングになった。
 SKワイバーンズは8回裏に病気などで2軍に落ちていたキム・グァンヒョンがマウンドに上がるが、まだ本調子には程遠い出来具合。案の定2失点。プレーオフに向けて不安の残る結果になる。
 結局12-2とロッテジャイアンツが圧勝。一つ転び方が悪かったら負けそうな試合だったが、これでほぼ2位確定に。しかもポストシーズンに向けて勢いにも乗れる試合で私もファンとして嬉しい試合になった。
 それにしてもこのスタジアムの雰囲気は凄い。イ・デホのホームランで360度からの歓喜の声援が、歌が響き渡る。しかも試合中にはウェーブが止まらずに回り続ける。ビジターのチームには恐怖を感じるスタジアムだろう。が逆を言えばホームは負けていると不満の声も360度から聞こえるわけで・・・世界一熱いスタジアムは世界一恐ろしいスタジアムであるのを実感した。
 ロッテジャイアンツの大勝利にスタジアムの乗りはすさまじく、その応援を体感出来て大満足であった。またこれを味わいたいな、と思う次第で。外野席でも十分楽しめるし、もちろん応援団のステージのそばで見たいな。勝利のハイタッチ
 試合後もう一度グッズショップを見ていたら、スタジアムの入り口に人が溢れている。何だろう?と思っていたら選手の出待ちの列が。選手はここから駐車場に向かうわけだね。気になったのでしばらく選手を見送る。イ・デホが出てきたのを見届けてから私もスタジアムを離れる。
 地下鉄に乗っていたらファンさんから電話が。今日はファンさんに助けられた。その感謝の言葉を伝える。ファンさんの側に彼女さんもいて、彼女さんとも会話をする。今度は彼女さんとも一緒にお酒を飲みたいな。いろんな人に支えられていることに嬉しい気持ちになる。
 バスターミナルに到着し、23時30分発のバスのチケットを購入。夜行バスなので多少割高だが、何も問題はない。よし、これでソウルに帰れるぞ。出発まで40分ほど時間があったのでビールを買ったりしてから乗り場へ。バスは20分前から来ていたみたいで中に入れた。で行きは昼間だったこともあってガラガラだったが、夜のこの時間はソウルに戻るビジネスマンも多く満員状態。もちろん指定席なのでちゃんと座れるのだけど、確かにすぐの発車のバスには乗れないわけだ
。  バスは定刻通りに出発。バスターミナルを出るとすぐに高速道路。スムーズにスピードに乗る。ビールでプサンでの出来事に乾杯、その後薬を飲んで寝る。そこそこいい眠りにつけるのは、バスの席が快適すぎるからだろう。本当に座り心地がいい。

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