メルボルン旅行記 1日目

2月16日(木)晴れ

 6時ごろ機内の照明が付き、目覚める。とりあえずはぐっすりと眠れた。朝食の機内食6時半に朝食がやってきた。洋朝食と和朝食が選べる。完食出来そうな和を選択。山菜そば、鶏つくねと野菜の煮物は結構いける。食事後、入国カードをもらい記入。書き終わって窓から外を見ると広大なオーストラリアの風景が目に飛び込んできた。もうオーストラリアにいるのだね。ワクワクしてきた。
 飛行機は8時半頃にメルボルン国際空港に到着。8時50分にようやくゲートへ入り、飛行機から出る。入国審査へ。長い列に加わって10分くらい、私の順番がやってきた。何か問題なのだろうか、一通りの審査が終わった後、出口で再び係員に質問を受ける。英語がわからないので苦労をするが、何とか終了。荷物を持って道なりに歩く。係員が入国カードをチェックしていた。カードを見せると、あなたはこの番号のレーンを歩きなさい、と言う。その通り歩いていくと、出口の所でヒモがかかっていた。これじゃ出られないじゃん。しかもここにいるのは私だけで、他の人は違う所で税関のチェックを受けている。何でと悩むが、もし間違った所にいるのなら係員が何らかの注意などをするはず。でも来ないのだからここで良いのだろうな、きっと。そう解釈して待ち続ける。5分以上待っていると係員が来て別の所に案内し、でここで待てと言う。まだ待つの。10分以上待たされる。横を見ると台の上では税関チェックをしている。厳密な審査。こんな審査をしているのなら待たされるのもしょうがないか。半ば呆れながら眺める。審査官が私を呼ぶ。ようやくチェックが始まる…が2分ほどで終了。こんなに待たせてこれだけかよ。厳しい審査が来るものかと思っていたのに。ちょっと怒りを覚えた。でもこれがアウェーの洗礼なのかもしれない。係員に言われた方向へ向かうとようやく外へ出られた。
 ロビーに着いてまずATMを探す。お金を引き出してから旅行カウンターへ向かい、空港と市内を結ぶスカイバスの往復券を買う。バス停まで歩いていると、バスが横を通過していった。急ぎ足でバス停へ。バス停の側にもスカイバスのチケット売り場があったが長い列だったので、空港内のカウンターで買っておいて正解だった。
 バスに乗り込み一路市内へ。メルボルンの街並み30分ほどでメルボルン市内の停車所に到着。ここからホテルまでどう行ったら良いのだろうか。初めての土地なので右も左もわからない。スカイバスの係員に泊まるホテルへの行き方を聞くと、ミニバスに乗るようにと言い、私を案内する。後ろを付いていくと、他にもミニバスを待っている人がいる。そういえば停車場からホテルまで送迎するサービスがあるというのを思い出した。
 しばらく待つとミニバスが来た。乗り込む。メルボルン市内の街並みを眺める。近代的ながらも古い建物も混在する街なんだな。話に聞いていた通りの風景だ。私が泊まるホテルであるヴィクトリアホテルへ到着。まだチェックインができる時間ではないので、キャリーバックを預かってもらい再び外へ出る。
 ホテル近くにあるメットショップと呼ばれる公共交通のチケット販売店で1日乗車券を購入。行ってみたい場所があるので行き方を教わる。96番トラムに乗って南方向へ進む。15分くらい乗っただろうか、アルバートパーク駅に着いたので降りる。目的地にある湖を目指して歩くが見つからない。店で湖の場所を尋ねる。が私の英語力ではなかなか伝わない。店員さんが私を日本人だとわかると、この道の先に日本料理屋があるのでそこで聞いたらいいよ、と言う。こんな所に日本料理屋があるのか。その店を目指す。扉を開き、英語で日本語を話せる人はいますか、と質問をする。すると中にいた女性は全員日本語がしゃべれた。というか日本人だった。驚きである。F1コースはどこにありますかと尋ねると、トラムストップの反対側にあるとの事。ようするに道を間違えたらしい。正しい道を教えてもらい店を出る。
 さっき降りたトラムストップを横切り、住宅街をまっすぐ歩き、大きな十字路で右へ曲がる。コース脇のウォールを設置中です進むと公園らしきものが見えてきた。中に入りキョロキョロしながら歩くとフェンス付きのウォールを発見。ウォールには看板が入っている。これってF1用のものじゃない? という事は目的の場所、F1オーストラリアグランプリのコースに到達したようだ。
 ここアルバートパークにある湖を周回するF1のコースは一部公道を走る、公道サーキットとして名が知られる所である。4月の開催に向けて着々と準備が進んでいるようで、道路の端ではフェンスの設置などを行っていた。公道ではないコースを横目に歩くと、右側に湖が見えてきた。綺麗な人工湖には、水鳥がたくさん泳いでいる。
 湖の横を歩いていると、貸しボート屋を発見。看板を見るとアクアバイクと言うのがある。早速話をして借りる。救命胴着を着て待つと、アクアバイクがやってきた。スワンボートのように足で漕ぐタイプのボートだ。いざ湖へ。行きたい方向から風が吹いてくるので、いくら漕いでもあまり前進しない。でも必死になって足を漕ぐ。湖の散歩、疲れたが楽しめた。
 ボートを降りて、再び湖の周りを歩く。すると完全にウォールで覆われた道を発見。ここは時折車が走っているが、公道ではないようだ。道路に入り、ここをF1の車が走るのか、と感心しながら5分ほど歩いうか、スタンド席が横手に見える。なおも歩くとメインのストレートコースに。コースの横にはピットがある。ここがF1オーストラリアGPのスタート地点か。テレビで見た事のある場所を間近で見られた事で、うれしさと感動が同時に来た。ピットにはフォーミュラーカーが置いてあったので勝手に写真をとる。F1コースを見られて、しかもスタート地点やピットまで見る事が出来て大満足な気分。良い物を見させていただきました。
 見たいものは見たので、サーキットコースのゲートここを離れトラムの駅へ向かう。ストリートキルダステーションという駅だったと思うが、到着。F1コースを見たい場合にはアルバートパーク駅ではなくてここで降りれば良いのだね。一つ勉強になりました。
 市内へと戻り、スペンサーストリート駅前で下車。明日のために電車乗車体験をする。電車に乗り、1駅先のフリンダースストリート駅で降りる。駅でスタンドを発見、競馬関係の雑誌や新聞を探すが見つからない。明日フレミントン開催なのに、何もないのか。
 駅を出てからどっちの方向へ行けばホテルに着くのだろうかと迷う。目の前の信号を横断してみる。するの目の前にメルボルンヴィジットセンターという観光案内所を発見。中に入る。色んなパンフレットが置かれている場所を見つける。眺めていると、競馬物のようなのを発見。手に取ると、「WHAT'S ON AT THE RACE」と書かれている。競馬ものだと判断し、中身を見る。フムフムと読んでいくと、後ろのほうに競馬日程表が載っている。見てビックリ。ヴィクトリア州だけのものなのだが、毎日競馬をやっている。色んな場所で競馬を行っている。ヴィクトリア州の競馬業界の規模が大きい事を知る。裏表紙を見ると競馬の博物館の広告がある。へぇ博物館があるのか。よく見ると競馬博物館のパンフレットも置いてあった。そちらも手に取る。何か面白そうだな。でこれはどこにあるのだろうか。パンフレットを見ると博物館はヴィジットセンターから歩いて1分ほどの所にある。こんな近いのか。これは是非とも行かないと。他にもたくさんの情報を得てからここを離れる。
 時計は14時半。ヴィジットセンターの近くにあるオープンカフェで昼食。メニューを見るが全て英語なので何がなんだかわからない。とりあえずピザを頼もう、トマトがないのがいいな、と思いながら注文。すると来たのはチーズとパイナップルが乗ったピザ。パイナップル、苦手なんだよな。でも頼んでしまった以上は食べないと。一口食べるがやっぱりきつい。執念で食べる。多少パイナップルは残したが、一応完食。でも口の中には変な甘ったるさがある。あぁ気持ち悪い。
 ヴィジットセンターでもらった地図を頼りにホテルへ。チェックインをした後、預けていた荷物を引き取る。泊まる部屋はまぁ綺麗な方。この宿泊料金なら良い方なのかな。ベッドで横になり、体を楽にさせる。朝から動きっぱなしだったし、この後の予定はないのでじっくり休む事に。もらったパンフレット等を見ながら時間を過ごす。
 16時半にホテルの外へ。市内の北側に大きなマーケットがあるらしい。そこへ行ってみよう。途中スタンドを覗くと、馬三郎みたいな競馬新聞らしきものを発見。分厚い新聞を買う。また歩き始めクイーンズヴィクトリアマーケットと呼ばれる大きな市場に到着。が閑散としている。後の調べでわかったのだが、ここは昼間で店が閉まってしまうらしい。ここに限らず、メルボルンの店は18時くらいに閉店する店が多い。やっていないのか残念、と独り言を言いながら、来た道を戻る。
 このままホテルに戻るのはもったいないので、カフェで休憩。コーヒーを飲みながらさっき買った競馬新聞を見る。オーストラリアの競馬新聞表紙を見てビックリしたのは、この新聞は金曜から月曜日までのオーストラリアで行われる全競馬の出馬表が載っているのだ。だから新聞自体がすごい厚みなのか。じっくりと読んでいたら1日が終わってしまいそうだ。明日のフレミントンと明後日のムーニーバレー開催を中心に全開催の馬柱を見る。出馬表には名前と血統、出走日と結果くらいしか載っていないので、大した情報は得られない。明日競馬場に行ったらもうちょっとましな物が手に入るかもしれないので、そっちに期待をするか。
 新聞を見ているとオーストラリアにシャトル種牡馬として出稼ぎをした事があるジェニュインやフジキセキ、タヤスツヨシ産駒が何頭もいるのを発見。さらに見ていると、ヤマニンバイタル産駒までいるのが判明。そういえばニュージーランドで種牡馬になっていたっけ。いるんだね産駒は、と感心。カフェを出て、のんびりと街を探索しながらホテルへ戻る。仮眠の後、19時半に起きて夕食を食べに出かける。
 メルボルンは色んな所からの移住者が多いらしく、食も多国籍。中華街もあれば日本食もある。そんな中選んだのはベトナム料理。先ほどの散歩の際、良さそうな店を見つけたので、そこへ向かう。牛肉乗せの麺(フォーですね)と生春巻きを注文する。牛肉は臓物類まで入っていた。フォーもいけるし、生春巻きも皮がモチモチしていて中身も旨い。美味しい食事にありつけた。良いものを食べたと嬉しくなる。
 食後の散歩としてからホテルへ戻る。TVを付けるとトリノオリンピックの放送をしているチャンネルを見つけた。ベッドに座りながら見る。オーストラリア時間で前日に男子モーグルでオーストラリアの選手が金メダルを取ったので、これを中心に番組が構成されていた。生中継はしないのかなと思いながらテレビを見るが、始まる気配はない(後の調べによるとオーストラリアでは日本のように生中継はしないで、競技の翌日にハイライトとして放映する)。生放送はなさそうだと判断し、だったらもう寝ていいらしいな、という事で1時過ぎに寝る。

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