メルボルン旅行記1 2日目

2月17日(金)晴れ

 8時過ぎに一旦目覚めるが、なかなか動けない。9時になって意を決して起きあがる。身支度を整えてホテルを出る。メインの通りにあるマクドナルドで朝食。競馬博物館入口エッグマフィンセットを食べる。10時過ぎに店を出て競馬博物館へ。館名は「Champions」。メインの駅からこんな近い所に競馬博物館があるとは、すごい。確かここは観光本とかには載っていなかった気がした。
 中に入り、まずグランドフロアにあるショップを見学。それなりにいい品揃え。 DVDとかも売っていたので欲しいなと思ったが、リージョンが日本とは違うので断念。なかなか面白そうな中身だったので残念。
 上の階が博物館は有料である。料金を支払い階段を上がる。中はそれほど広くなかった。展示物はメルボルンカップやコックスプレートの物が多い。Australian Racing Museumとなっているが、メルボルン地区のを中心に展示しているようだ。見ていてファーラップ物が多く置いてあると感じた。オーストラリアの競馬の中でとても重要なサンラインの展示品(博物館内)ポジションにあるようで、日本ならシンザンとかシンボリルドルフくらいの馬なのかな、と勝手に想像する。すごく面白いわけではないが、もしメルボルンに行くのなら見に行っても良い場所ではないだろうか。1時間ほど滞在、ショップでグローバルスプリントのシャツを購入して外へ出る。
 フリンダースストリート駅の側の帽子屋へ。父への土産にカウボーイハットを買おうと店内を見るが、父の頭に合うサイズがないので断念。その後街の土産屋でXL=63cmという張り紙とXLサイズのカウボーイハットを発見。これなら父の頭でも入るのでと思い、購入する。
 スタンドで今日の新聞を買ってからホテルへ。部屋で新聞を読む。新聞の中に今日・明日の競馬欄が挟まっていたので、抜き取る。競馬場で使おう。
 グランドフロアへ行くとネットスペースがあった(有料)。カウンターでお金を支払い30分ネットを楽しむ。日本語フォントも入っていたので日本のサイトもチェックなどをする。
 13時過ぎにホテルを出て、フリンダースストリート駅へ。ここからフレミントン競馬場行き直通電車が発車される。駅の看板を見ると、直通電車は8本しかない。1日乗車券を購入してホームへ向かおうと思ったが、ちょうど13時21分発の電車が出ていってしまった。次は 20分後なので時間潰しに駅の周りを散歩。時間が近づいたので駅舎に入り、ホームへ。電車は4両編成。電車の中には人があまり乗っていない。またいかにも競馬に行くぞというスタイルの人がいない。本当に競馬場に行くのだろうかと思いながら電車に乗る。
 20分ほどでフレミントン競馬場駅に到着。ホームに降りると目の前に綺麗なスタンドがある。駅舎から目の前にある競馬場スタンドここまで競馬場と駅が直結しているのはなかなか見た事がない。駅で競馬場の入場券を買って(7ドル)改札を出る。もう競馬場敷地内だ。
 まずThe Grandstandという建物に入る。案内所があったので、レーシングプログラムはどこで売っていますか、と尋ねるとここで売っているとの事。4ドルを支払い来たのは、結構厚い雑誌。パラパラと眺めるとフレミントンの他に場外発売されている競馬場の出走馬も載っている。が載っている情報は昨日買った競馬新聞とほとんど同じ。これで馬券を買えと言うのか。結構難しいな、これは。
 スタンドのいす席に座って競馬場を見る。かなり大きい。馬場内外に何もない事も手伝ってか、とにかく広く見える。広々とした競馬場である。でもあまりスタンドは大きくない。このスタンドの横にあるメンバー用のスタンドも2階建てくらいだし、右手側にあるスタンドも大井競馬場くらいの建物。もっとでっかい競馬場を想像していたのだが、あまり規模大きくない感じだ。なんとなく新潟競馬場っぽいかな、と勝手に思う。スタンド席から下を見ると芝生席がある。そっちで競馬を見ようと下に降りる。
 芝生の所に着いてまず驚いたのは、芝生が綺麗だという事。天然芝で深い芝。そして芝生席はとんでもなく広い。広大な競馬場ですコースと同じくらいの広さではないだろうか。スタンドより立派かな。スタンドだけを見たら大した事はないのだが、芝生席を含めて見てみるとデッカイ競馬場だ。ただ競馬場の空気とかは地方競馬場っぽいが。
 時計は1R前。さてパドックはどこだろうか。案内所でもらった小冊子の地図を見ると4コーナー方面にパレードリングという場所がある。ここで馬が何頭も歩いている。こんな遠くにパドックがあるのか、とブツクサ言いながら向かう。が向かう最中に馬がこっちの方に向かって歩いて来る。コースに出るのかな? でもまだ騎手が乗っていないし。どうするのだろう、と思いながらパレードリング到着。鞍をつけていない馬が数頭パレードリングを歩いている。来た方向を振り返ると、メンバーズスタンドの前にある広めのスペースで馬が回っていた。しかも騎手が乗っている。何だ、パレードリンクはパドックではなく待機所なのか。一つ勉強になる。コースとメンバーズスタンドの間にあるパドックへ戻る。
 パドックで馬を見て周りを見渡す。もうレースが始まるというのに芝生席にもスタンドにも人がいない。建物の中へ行くが、こっちに人がいるが数える事が簡単に出来そうな数。本当にこれから競馬が始まるのだろうか。何か間違った所に来てしまったのか。悩んでしまう。
 そろそろ出走時間。馬券でも買いますか。でどこで買ったらよいのだろうか。スタンドとコースの間にある小さなパドック馬券売り場に列がないので迷う。でもカウンターぽい所があって、人がいる。多分ここで買えるのだろうな、と行くと予想通り馬券売場だった。とりあえず今日の運試しと単勝を買う。1ドルを出すが、2ドル以上じゃないといけないらしい。そうなのか、ともう1ドル出す。結構敷居が高いな。でレースが始まる。私の買った馬は惜しい2着。
 レースを見て思ったのだが、観客から大きな声が上がらない。淡々とレースを見ている。どうしてだろう、と思っていると画面では違う競馬場のレースが始まる。そしてまた他の競馬場のレースが始まる。よくよく調べてみるとここでは6つの競馬場の馬券が買える。1つ1つのレースに気合を入れていたら体が持たない。だから淡々としているのか。何となく納得(もちろん彼らが全レース買っているかどうかは知らないが)。オーストラリア競馬文化の風景を垣間見る。
 次のレースはなかなか買い目が決まらずパス。さすがにジェニュイン産駒がいてもそれだけで買うわけにはいかないし。でそのジェニュイン産駒は4着だった。
 3Rのパドックが終わった後、馬券を買いに行く。先ほど馬券を買った場所の横にある機械が気になる。何だろうと見ていると、この機械で馬券が買える事が判明。しかもこれは0.5ドルから購入できるようだ。手さぐりをしながら何とか馬券を買ってみる。お札を入れると、馬券と一緒にバウンチャーと書かれた紙がおつりとして出てくる。馬券もバウンチャーも下にバーコードがあって、これを機械のバーコードリーダーに触れされるとまた馬券が買えるようだ(馬券は当たり馬券しか換金されないのは当然の話だが)。自動馬券購入機これなら言葉の心配はなく安心して馬券が買える。ちなみにこのレース、複勝が当たってオーストラリア競馬初勝利を飾る。
 4R後ホットドックとビールで昼食。食べ終わってから競馬場内の見学をする。まずグッズ売り場に入る。売られているのはメルボルンカップのグッズが多い。さすがはメルボルンカップを行う競馬場だ。でも4ヶ月前のグッズがまだ売られているのか。しかも他に目新しそうな物はない。あまり品揃えが良いとは思えない。いくつかメルボルンカップグッズを見定めて、Tシャツを購入。
 グランドスタンドの横のスタンドのエスカレータで上の階へ。平日開催のせいか建物の中にあるビールなどのショップは閉まっている。人もいないので閑散としている。レストランはやっているようだけど、一人で入るのも恥ずかしいし、いくらお金を取られるかわからないので見るだけ。一通り建物内を見る。特にこれ凄いという物はなかった。メンバーズスタンドの方は一般客は入れないので(もしくは指定料金を払った人)、これで見学終了。芝生席へ戻る。
 5・6Rは外す。配当をビジョンで見ていた時に気になるものがあった。Duetという馬券の種類。何だろう、じっくり見てみるとどうやら日本でいう所のワイドらしい。事前の調べではワイドは売っていないと聞いていたが、ワイドもあるとは。これはワイド職人である私には嬉しい。7RはDuetで買ってみるとこれが正解、見事当たる。
 そして最終レース。時計は19時近いがまだ空は明るい。青空の下気合を入れて予想をする。Duetを中心に買うが外れる。外れたが、空のようにすがすがしかった。ここで競馬が見られた事、馬券が買えた事、何より競馬場ののどかな空気を体いっぱいに浴びられた事。本当に満足のいく1日だった。
 この日、本場以外の競馬も見て、オーストラリア競馬は先行型が連に絡む、逃げ馬は捕まる、結構人気どころが馬券になるがたまに穴がやってくるなどと感想を持った。これは翌日にも感じた(もちろん傾向がわかったからと言って馬券が当たるわけではないのだが)。
 競馬場駅からフリンダースストリート駅行きの電車は数少ない。全レース終了後フレミントン競馬場のゴール板ファーラップの映画をビジョンで流していたので見たかったのだが最後まで見ていたら電車に乗れないので断念。ホームへ向かう。19時45分発の電車に乗るが、競馬場からの戻る電車の割には雰囲気は良かった。競馬臭がほとんどない。本当に競馬場からの帰りなのだろうか。
 電車はフリンダースストリート駅へ到着し、そのままホテルへ戻る。20時40分頃夕食を求め外へ。今日はオーストラリアっぽい物が食べられる店を探し歩く。そして多分ここならオーストラリアっぽい物が食べられるだろうと判断し、中へ。メニューを見るがあまり理解できない。とりあえずビーフと書いてあるものを選べばいいか、とビールと一緒にビーフを注文。来たのは牛肉を一旦ミンチ状にして丸めたようなもの。それなりに量があって、ビールとも合う。実に美味しい一品だった。旅の目的の一つでもあったでもあったオージービーフを味わうというのをクリアした(よくよく考えると昨日食べた牛肉もオージービーフだろうけど、その辺は考えない事にする)。
 食後に街を散歩。22時にホテルへ戻りテレビでオリンピック番組を見る。そして眠くなってきたので0時ごろ就寝する。

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